もしも複数台のバイクを所有できるのであれば問題は簡単です。目的に応じてバイクを使い分けるだけです。でもバイクを一台だけしか持てない場合、どんなバイクが自分にあっているのか考えて買わないと、後で不満が爆発して、買い替えだったり、結局増車を検討したりといったことになると思います。
自分にあったバイクとは、自分のライフスタイルに合ったバイクのことです。もちろん体形に合ったバイクや、自分の雰囲気に合ったバイクというのもあるでしょうが、今回はライフスタイルとのマッチングについて書いていきます。
街乗り
通勤通学などでバイクを使うとなると、遅刻のプレッシャーもあって、いつもよりチャレンジングなすり抜けをしてしまうことって多いと思います。
すり抜けで重要なのは、まず車幅です。もちろん狭いほど良いです。バイクの車幅って、大抵ハンドルの幅なので、短いハンドルに変えてしまうというのもありだと思います。
次に来るのがステップです。ステップが当たるのは大抵縁石とかなので、ステップの高さが大事です。ハーレーだと車高が下がったモデルもあって、必然的にステップの位置も低いので、街乗りにはデメリットです。
次に重要なのは、ハンドリングの軽さです。車重は軽い方が良いですし、ホイールベースは短い方が良いです。キャスター角が大きいバイクでは、ハンドリングが重くなりますし、ホイールベースが伸びて回転半径が大きくなり、街乗りには不向きです。キャスター角が小さく、軽くクイクイ曲がるバイクが街乗りに適しています。
高速道路
高速道路は1時間くらいの距離ではなくて、最低3時間くらい走ることを想定します。3時間くらい走った時に受ける体へのダメージがどれくらいかが大事です。
まず体力を奪うのは振動です。振動ははじめは楽しいのですが、すぐに不快に変わってきます。バイクに乗っている間は耐えれても、バイクを降りたときにダメージを実感できます。振動は少ない方が長時間の高速道路走行には絶対に良いです。
排気量が大きな方がエンジンを回さないで済むので、排気量が大きめのバイクが良いです。技術の進歩が如実に出るところなので、旧車よりは新しいバイクの方が良いところです。
次に体力を奪うのはシートです。ペラペラなシートで3時間も走ると、絶対にお尻がやられます。シートがしっかりしたバイクを選びたいです。
あとフェアリングやウインドシールドがあるともっと楽に走れます。高速道路走行が多いのであれば、後付けで付けても良いと思います。
ホイールベースが長くて、キャスター角が大きいバイクが直進安定性が高いというのは事実だと思いますが、ロングフォークのチョッパーで高速道路を走って直進安定性が実感できることはないです。
ワインディング
ワインディングは、マイペースで走ってみたり、ちょっと冷や汗をかいてみたりしながら、やり過ごすこともできます。でもここでは楽しくワインディングを走ること想定します。
ワインディングを楽しく走るためには、コーナリング性能が一番重要です。操作性、サスペンション性能、タイヤのグリップ力、最大バンク角などなど、カーブをスムーズかつ安定して曲がるには、バイクのこういった性能が高いほど良いです。
そんなもんはテクニックでカバーできるという考えもあるかもしれません。でもテクニックに自信がなければ、バイクに性能を求めた方が良いと思います。
二人乗り
バイクで二人乗りする機会は人によって大きく異なると思います。異なる要因についてはここでは触れませんが、頻繁にタンデムシートに人を乗せるのであれば、最低限快適かつ安全に乗れる必要があります。
一人だと70kgぐらいの体重でも、二人だと100kgを超えてきます。二人乗りではトルクが大事になります。素直に排気量が大きいバイクがより快適になります。あと軽いバイクで二人乗りするとバランスがとりにくいです。ある程度車両重量があって、重心が低いバイクの方が安定して走行することができます。
タンデムシートの快適性は、長時間のツーリングなどでは大事な性能になってきます。シーシーバーとかあればどこかにつかまる必要もなく、パッセンジャーの負担が大きく減ります。
まとめ
街乗り、高速道路、ワインディング、二人乗りで、適したバイクについて書いてきましたが、どれでも満点を取れるバイクは存在しないことが分かると思います。
目的別にバイクを揃えられたら最高なのですが、現実は優先度を考えて自分に適した一台を選ぶ必要性に迫られることになります。
自分は高速道路しか乗らないから、400kgオーバーのストリートグライド一本で良いという強者でさえ、街中の取り回しをしながら250ccのオフ車が欲しいよなと感じていたりします。
全て満点のバイクは存在しませんので、やっぱりどこかちょっとずつ妥協をして、自分の優先度の中で合格点が出せるものを選ぶことが、長くバイクに乗るうえで必要なことだと思います。4つのセグメントで点数を付けながら自分に適したバイクを探してみてください。
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