古いハーレーにはABSのような安全装備はありません。ABSは「止まる」面での安全性を向上させるんですけど、それだけでなくバイクは「走る」「曲がる」「止まる」といった基本的な性能が安全性に大きく寄与すると思います。
性能はあるところまで行くと使いこなせなくなる
たとえスーパースポーツのバイクでも、日本の公道を走っている限り、その性能はほとんど発揮できません。
でも実際は、きつい走りに特化した乗車姿勢を除けば、余裕の性能のおかげでメリハリのある走りができて、その分安全に走行できることに気づきます。
使えない性能だけど、それが安全マージンになる
日本の公道を走るうえでギリギリの性能があればそれで良いかというと、全然違います。感覚ですが倍は欲しいです。
例えば120kmまでしか出さないのであれば、240kmまで出せるバイクということです。これが安全面を考えると欲しいマージンになります。
フルスロットルで120kmギリギリのバイクで実際に120km出してみるとわかることですが、振動や音で危なさが伝わってきます。
240km出せるバイクでの120kmは楽々巡行している感覚で、とっさの危険回避も安心してこなせます。
日本の道路事情だと240km出せるバイクが欲しい
倍のマージンは贅沢かもしれませんが、最低限1.5倍は欲しいです。新東名を走る場合、180km以上は出せるバイクが必要で、安全を考えると240kmの出せる性能が欲しいです。
この安全マージンはバイクメーカーも当然考慮しているのですが、古いバイクの場合はその当時の状況が前提になっているので注意です。
米国の場合、1995年以前は最高速度が時速55マイル、88kmに制限されていたので、180km程度までの性能しかないと考えて良いと思います。それ以降法改正されて制限速度が上がり、ハーレーだとツインカムが導入されたりして、今の日本の高速道路でも安全に走れるレベルになりました。
ハーレーは220kmくらい出せる
性能的に何キロまで出せるのかを考える場合、エンジンだけでなくて、ブレーキやフレームの性能なども考慮しないといけません。
こういった色々なことを考えなくても、メーカーが計算してスピードメーターを刻んでくれています。
メーターの上限がそのバイクの性能限界と思って良いと思います。
ツインカム以降は220kmくらいで、ショベルの時代だと180kmくらいを想定した設計になっているはずです。
まとめ
実際新東名のような最高速度120kmの高速道路はまれですので、100kmくらいで安全に走れれば十分。そうなるとあくまで改造していない前提ですが、ビンテージハーレーも十分に安全に走れることが分かります。
メーカーが走りを強化しているモデルであれば、より快適に、より安全に走ることができると思います。走りを強化するカスタムも基本的により快適に、より安全に走れる方に向かいますが、やり過ぎるとバランスを崩したりするので注意が必要です。
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