YouTubeを見ていたらリターンライダーが危ないといった趣旨の動画があったのですが、どうもおかしいと思い、データを確認してみたところやっぱり誤りだったので、どうしてそのような誤った見方が起きってしまったのかについて書いてみます。
実際のデータでは若年層の発生率が断トツ
2024年の警察庁交通局のデータによると交通事故発生率でみると、16~19歳では、免許保有者10万人当たり事故発生件数が976.3件。20~24歳で551.0件と多く、50~54歳で284.9件、55~59歳で296.5件です。
このように、データでみると明らかに若年層の事故率が高いといえます。
YouTuberの主張
リターンライダーが危険な理由として、バランス感覚が衰えていること、柔軟性が低下していること、バイクの進化があるようです。
年をとるとバランス感覚も柔軟性も低下するのは確かだと思います。ですが一般道でバランス感覚も柔軟性もあまり重要ではないので、衰えているからと言って事故につながるというのはちょっと強引すぎると思います。
誤解を生みやすいデータが流通している
世間には、わざとかどうかは分かりませんが、誤解を生みやすいデータが存在します。ここでは事故発生率で見て、若年層が多いとしましたが、実は件数でいうとあまり変わらなくなってきます。
年配の運転は危険だと主張したい方々が、こういったデータをだしてくるのですが、内訳をみると年配の事故はほとんどが原付によるもので、250cc以上のバイクでの事故は件数でも非常に少ないのが分かります。
バイク保険料が一番信頼できる
こういった問題に対しては、専門家がしっかりと調査して結論付けたものが存在します。それがバイク保険料です。ここを誤ったら商売になりませんので、統計的に完璧に求められたデータになります。
250cc以上で、20歳以下の保険料は12万円くらい、21~25歳は5万8千円が相場です。一方50代は3万円です。30代よりも50代の方が安いです。一番安いのは40代です。
保険料は警察庁のデータよりも若年層が高いので、事故率も事故の派手さも若年層が高いということでしょう。
まとめ
リターンライダーが危険かどうかを判断するのに、もっとも確かなデータになりえるバイク保険料をみても分かるように、危険とは決して言えないと思います。確かにバランス感覚も柔軟性も衰えていますが、それに勝る大人な安全運転が、事故率の低下につながっていると思います。
コメント